呼吸器外科の関心のある学生、研修医、医師の皆さんへ
~ 呼吸器外科の社会的必要性と魅力について ~
(添付ファイル参照)
呼吸器外科という領域は、気管・気管支・肺という呼吸に直接かかわる臓器だけではなく、胸壁・胸膜腔など呼吸を補助する構造物、縦隔(両側胸膜腔の間)や頚胸境界領域、胸腹境界領域などを対象とした外科分野です。
治療の対象となる疾患は、原発性肺癌、転移性肺癌、胸膜中皮腫、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍などの腫瘍性疾患、肺分画症、肺動静脈ろう、漏斗先胸などの先天性疾患、気胸、血胸(胸部外傷)などの緊急性を要する疾患、肺化膿症、感染性肺のう胞、気管支拡張症、抗菌薬抵抗性の抗酸菌症などの感染性肺疾患、移植を必要とする良性進行性肺疾患(肺気腫、肺高血圧症、肺リンパ脈管筋腫症、肺線維症など)などがあります。
肺癌や中皮腫をはじめとする胸部悪性腫瘍や気胸は近年増加傾向にあり、感染症も今世紀は人類の前に立ちはだかることでしょう。
4種の外科専門医の一つである呼吸器外科専門医(他は消化器外科専門医、心臓血管外科専門医、小児外科専門医)の社会的必要性・重要性は高まる一方です。世界保健機構(WHO)は21世紀の10大疾患の中に4つの呼吸器疾患(肺癌、結核、重症肺炎、閉塞性肺疾患)を挙げています。何れも呼吸器外科とも関係の深い疾患ばかりです。また胸部理学所見、胸部画像診断、気管支鏡検査、胸腔鏡検査、手術、術後急性期の呼吸管理、呼吸リハビリテーションなど、呼吸器外科修練で身に付くことは、即ちプライマリーケアであり、呼吸器学であり、そして呼吸器外科なのです。最近の呼吸器外科手術は胸腔鏡手術から拡大手術、果ては移植まで非常に多様性に富んでいます。
千葉大学呼吸器外科では、豊富な関連病院群と優秀な指導医を擁し、呼吸器外科専門医の取得を目指したカリキュラムに基づいた修練とともに、呼吸器学の将来のための研究ができる環境を提供します。入局して10年目までには殆どの医局員は呼吸器外科専門医を取得(それまでに博士号も取得)しています。いつでも気軽にこの門をたたいてください。国内でも一流のシステム、スタッフが、若いやる気のある皆さんを待っています。
吉野 一郎
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